同期モータのトルクを求める際に,磁気随伴エネルギーを用いることがあります。物理的に意味のない磁気随伴エネルギーをなぜ用いるのか?磁気エネルギーから求めてはいけないのか?本記事では,こういった疑問を解決します。
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スライドの目次
- モータのトルクを求める方法は様々
- モータが貯える磁気エネルギー
- 磁気エネルギーに基づく機械仕事
- 磁気エネルギーからトルクを計算する
- Φ,θを独立変数とする場合
- i,θを独立変数とする場合
- 磁気随伴エネルギーとは?
- なぜ磁気随伴エネルギーを導入するのか
- 磁気特性が線形の場合
- 磁気特性が非線形の場合
- (補足)B-Hカーブ上での磁気エネルギー
- 参考文献
コメント
15ページ目のdφ=SdBのφは前記までの鎖交磁束数ではなく,
鎖交磁束にならないでしょうか?
鎖交磁束数=ターン数×鎖交磁束
おっしゃる通りですね。修正しました。
ご指摘ありがとうございます。
P.8の式の変形がよくわからなかったです。
モータの場合、
電源から投入された電力dWelec=磁気エネルギーの変化+ジュール熱+回転子になされる仕事
になると思うのですが、
P.8の(スライドp.4参照)の式は、
電源から投入された電力dWelec=磁気エネルギーの変化
と、ジュール熱+回転子になされる仕事が省略された式になっているように見受けられます。
なぜ、熱とか運動エネルギーを発生しているのに、P.8の(スライドp.4参照)の式が、
vidt = idΦ
が成り立つのでしょうか。
お忙しいところ、恐れ入ります。
あー。これp.4の記述が不正確ですね。
p.4は機械仕事が発生しない場合を想定しています。(定常状態じゃなかったです)
ですので、idφは、機械仕事が発生しない場合にのみ磁気エネルギーの変化と等しくなります。
すなわち、P.8の(スライドp.4参照)の右辺は、磁気エネルギーの変化ではないです。
ただ電圧方程式から式変形をしただけとお考えください。
時間があるときに修正しておきます。ありがとうございます。
後、ジュール熱はおっしゃる通り考慮する必要がありますが、簡単のため無視しています。(p.7に書いています)