モータの”定格”ってなに?

用語解説

モータに関する研究や業務に携わっていると,「定格」という用語をよく耳にすると思います。(定格電流,定格出力etc)なんとなく用語自体は聞き覚えがあるけれど,「定格ってなに?」と聞かれると返答に困る人が多いのではないのでしょうか。本記事では,そんな「定格」についてざっくりと説明します。

JIS(Japan Industrial Standards)によると,定格とは電動機を保証する使用限度と定義されています。モータは銅損や鉄損などの損失により熱が発生し,過度な使用を続けると温度上昇によって巻線が焼損する恐れがあります。また高速運転や高トルク運転など,モータに過負荷を与え続けると回転子やシャフトが破損する可能性もあります。こういった温度上昇や機械的強度などの様々な要因から決定される,製造業者が保証するモータの使用限度が定格です。製造業者が保証するモータの入出力値は定格入力・定格出力と呼ばれ,それに対応する電圧・周波数・電流はそれぞれ定格電圧・定格周波数・定格電流と呼ばれています。ただし,定格の定め方について統一的な基準は存在せず,製造業者が独自の基準で保証するようです。

JISでは小形交流電動機の定格の決定方法として,3つの温度上昇試験を掲載しています。連続定格,短時間定格,反復定格の3つです。

またこれら以外にも,IEC(International Electrotechnical Commission)では計10種類のサイクルが規定されています。興味のある方は,そちらもチェックしてみるとおもしろいです。

以上です。質問・コメント等ございましたら,下部のコメント欄,もしくはメールやTwitterよりご連絡ください。

参考文献

JIS C 4220:2020, 小形交流電動機の安全性
JIS C 4213:2014, 低圧三相かご形誘導電動機ー低圧トップランナーモータ
IEC 60034-1:2004, Rotating electrical machines

 

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